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気付かずに済んだ隙間

120506 / days / permalink

長男と実家に一泊。
 
帰る度に倉庫として使っている実家の自室の本を片付けているのだけど、その都度、時間の経過が執着を削ぎ落とし、様々なものに少しずつ未練が無くなっていく。
 
小説、漫画、下積み時代の仕事関係の本まで。結局100冊くらい処分した。
全ての本が思い出いっぱいと言う訳ではないが、開けば当時の空気が蘇り、後ろ髪を引かれてしまいそうで、全て無感情に処分した。
 
一番処分したかった かつて書いた戯曲の数々や、渾身の思いに溢れた文章たちは、今回も捨てられなかった。近づく事さえ出来なかった。
 
執着や未練は、見て見ぬ振りをしているだけで、結局何一つ削ぎ落とされてはいないのかもしれない。いつか上辺の不要品だけでなく、過去そのものが捨てられるようになるのだろうか。
 
120506