0909

墨の香り

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芸術劇場に豊島区総合美術展を観に行く。
絵画・工芸・書など。出品者も来場者も年配の方が多いのだけれど、精力的なもの作り、野心的な実験手法など感心を通り越して、ちょっと打ちのめされてしまう。
 
やはり最近の関心ごとは「書」なので、長時間書家の作品を鑑賞していたら、もっと観たくなってきて、その足で書道博物館へ。
 
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開催中の「漢字のはじまり」も興味があったのだけれど、それ以外の墓誌銘なんかも興味があって(この間の国立博物館で見た王尚恭墓誌で興味があった)、普段グラフィックギャラリーなどで受ける「刺激」とは違った角度の「刺激」を受ける。それは何か大事な記憶が染み入ってくるような感覚で、つまらないプライドを打ち砕いて、謙虚な動機をくれる不思議な刺激。
 
ここ最近、昔とは違ったものからインプットしたり、インスパイアされる事が多い。これが実を結んで、昔とは違ったものを(も)表現出来たら素敵なはず。
もっともっとリズムのように。
 
漢字ばっか見たので、帰りがけにも兎に角 漢字が気になる始末。
 
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0907

symmetry

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ビッグサイト、ギフトショーへ。

 
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巨大な建造物に行くと、つい、建物の真ん中に立って人工物にしかない、その精密なシンメトリーや、ジオメトリックなパターンを前に呆然と立ち尽くしてしまう。
 
好きとか嫌いとかでなく、ものすごく大げさに言えば、なんだか有機的な形の自然物に対する挑戦、または人知の結晶とも言うような数学的な神秘さ、禁忌に触れるような背徳感がたまらないのだ。
 
前にもここで撮ってるんだけど、空の違いで雰囲気も違って見える。

0829

夏の一日

100829 / days / permalink

身近な友人たちと飯能河原で川遊び。
 
本当は、河原に座り込んで呑んだくれて居たかったのだけど、子どもを遊ばせると言う口実ですっかり川遊びに熱中してしまった。
すっかり大人になってしまった今、無駄に大人ぶる必要なんか無いから、ただ思うように楽しんでしまえばいいじゃん。という一日。
 
帰る頃にはすっかりクタクタになってしまっていて、このクタクタな充実感も久しぶり。
すっかり大人になってしまったということは、翌日が仕事な訳で、当然疲れも残るんだろうけど、それでもいいや。
 
大塚に帰ってきたら、この夕焼け。
 
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ほぼノープランの川遊びに付き合ってくれた友人たちに感謝!今度はちゃんと計画建ててやりましょう。

0826

あわわわ

100826 / days / permalink

仕事を早く切り上げて、毎年恒例の阿波踊り見物。
 
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もう大塚来て10度目の阿波踊り。
人が多くて少し息苦しくなって来たのは、動員数が増えたからか? それとも、そろそろ東京在住を楽しめなくなってきたのか?
 
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0825

平成ノート

100825 / days / permalink

図書館で借りた本「日本の商業デザイン
 
懐かしさ溢れる大正・昭和の広告やパッケージなどのデザインが載っている。
この手の本は借りるだけでなく、手元にもいくつか持っていてたまにヒントを貰う事もあるのだけれど、今回、この本を借りてみたきっかけは、活字以前の文字のデザインについて興味を持ったから。
 
僕らの幼少期にはすでに活字に溢れていたから、教科書は教科書体で書かれていて、ひらがなや漢字などを習うとき、それらを手本に書き写して練習したものだ。
 
だから、綺麗な字っていうのは、いかに活字に似ているか、というのが基準になっていた気がするし、書き順に気をつける事はあっても、筆脈(虚筆)に気を配りながら文字を覚えた人はあまりいないはず。
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この本の時代のデザイナー(という呼び方がない時代も含め)たちの、文字の手本は、筆で書かれた活きた文字ばかりだっただろうから、筆脈なんて書き順同様に、自然に理解していたはず。
なぜなら、筆脈理解してないと、こういう風にはデフォルメしないだろうな、という、現在のタイポグラフィには見れないような作例がいくつも載っていたから。
 
折角だったので、いくつか書き写してみた。
 
ベジェ曲線の仕組みを理解する際に、色んなロゴをトレースしたように(または、海外のエディトリアルを分解してグリッドシステムを学んだように)、他人のデフォルメした文字を書き写すのは、ただ眺めるよりも、遥かに色々なことを吸収出来た。どういう意図で作られたか、どういった美意識を持っていたのかを追体験出来る。
 
真似る事から始まって、そこから離れる事を経由して、新しい物を作ろうとする訳だけど、更に新しい要素を取り入れようとする時、もう一度真似る事から謙虚に始めないといけない。この謙虚さをもう一度見直すためにも、時間を作って、ここ10年くらいストックしたフライヤーなどから気になった文字は臨書するが如く、ノートに書き写していこうと思う。
 
モチベーションが落ちないように、たまにここにアップする予定。
 
*この日、今 敏監督永眠。ショックで途方に暮れていたら、遺言を見て元気づけられた。
ご冥福をお祈りします。合掌。

0824

誕生!中国文明

100824 / days / permalink

国立博物館に「誕生!中国文明」を観に行ってきた。
 
展示は、「王朝」「技」「美」と3つのテーマで括られていて、中国文明の始まりや、生活の様子、当時の価値観なども伺い知る事の出来るものだった。
 
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以下、雑感。(展示中のものは感想書いて、これから行く人に変な先入観を与えたくないので、具体的なことはなるべく省きます。)
 
・解説がないと用途の分からない器や馬具などでも、美意識をどこに置いて作られているのかは、よくわかる。これは凄く大事な事。
 
・科学が進歩した分だけ神様が不在になってしまった。未知のものへの興味や恐怖を想像力で補っている(逆説的に言えば、現在人の想像力は学校教育の上でしか羽ばたかない)。
 
・聖獣含む、動物のデフォルメの上手さ。特に線画。文字(象形)、水墨、仏画など、アジア圏は線による表現(絵としての線というか。)が相当に早いうちから確立されていて、今の漫画に繋がってるのかな?なんて妄想めいた考えまで。
 
・王尚恭墓誌、人柄が文字に出るなんていう教科書通りの解説が添えてあったけど、もっと大きなものの片鱗を感じる。有名な石碑も生で見てみたい欲が出てきた。
 
・石川九楊「書に通ず」を読んでる最中だったので、卜骨に興奮。金文もっと見たい。
 
・中国って色んな意味で大きくて懐が深くて、凄い国だなと思う反面、今の中国を見る限り、ちょっと複雑な印象。(これについて書き始めると長くなるので割愛)
 
・新しい物を生み出そうと躍起になる前に、古いものから新しい発見をした方が進むべき道は見えてくるような気がする。
 
本館の常設展に混じって、中国書画の企画展示をやっていて文字好きの私は嬉しくうっとり。他にも「大人になればこそ分かるものの良さ」を感じる名品揃い。
特別展やってなくても、行く価値は充分あります。本館だけでも、まともに見てたら1日じゃ見切れないので。
誕生!中国文明展
↑ それにしても、このサイト、どう思う?

0823

月曜の夜

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100823
 
久しぶりに不忍通りを散歩。余計な事をあれこれ考えながらの散歩は楽しい。
凄く自由な気分になれるのだ。