0824

誕生!中国文明

100824 / days / permalink

国立博物館に「誕生!中国文明」を観に行ってきた。
 
展示は、「王朝」「技」「美」と3つのテーマで括られていて、中国文明の始まりや、生活の様子、当時の価値観なども伺い知る事の出来るものだった。
 
100824
 
以下、雑感。(展示中のものは感想書いて、これから行く人に変な先入観を与えたくないので、具体的なことはなるべく省きます。)
 
・解説がないと用途の分からない器や馬具などでも、美意識をどこに置いて作られているのかは、よくわかる。これは凄く大事な事。
 
・科学が進歩した分だけ神様が不在になってしまった。未知のものへの興味や恐怖を想像力で補っている(逆説的に言えば、現在人の想像力は学校教育の上でしか羽ばたかない)。
 
・聖獣含む、動物のデフォルメの上手さ。特に線画。文字(象形)、水墨、仏画など、アジア圏は線による表現(絵としての線というか。)が相当に早いうちから確立されていて、今の漫画に繋がってるのかな?なんて妄想めいた考えまで。
 
・王尚恭墓誌、人柄が文字に出るなんていう教科書通りの解説が添えてあったけど、もっと大きなものの片鱗を感じる。有名な石碑も生で見てみたい欲が出てきた。
 
・石川九楊「書に通ず」を読んでる最中だったので、卜骨に興奮。金文もっと見たい。
 
・中国って色んな意味で大きくて懐が深くて、凄い国だなと思う反面、今の中国を見る限り、ちょっと複雑な印象。(これについて書き始めると長くなるので割愛)
 
・新しい物を生み出そうと躍起になる前に、古いものから新しい発見をした方が進むべき道は見えてくるような気がする。
 
本館の常設展に混じって、中国書画の企画展示をやっていて文字好きの私は嬉しくうっとり。他にも「大人になればこそ分かるものの良さ」を感じる名品揃い。
特別展やってなくても、行く価値は充分あります。本館だけでも、まともに見てたら1日じゃ見切れないので。
誕生!中国文明展
↑ それにしても、このサイト、どう思う?