0530

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120530 / days / permalink

時間に余裕があった訳ではないのだけれど、写真美術館へ。
「川内倫子展 照度 あめつち 影を見る」
 
川内倫子さんはその昔、多摩美の掲示板にひとつぼ展のDMが貼られていて、その一枚でファンになった写真家。
 
120530
 
開催中なので細かく感想は書かないけれど、無理して行って、とても良かった。
 
普段、デザイン・絵画・書に比べると、写真の展示を観に行く事は頻度が少なく、行ったとしても何かのついで(たまたまやってた、とか。)が多かった。こうして、意を決して(というほど大げさではないけれど)写真展に行ったのは本当に久しぶり。
だからとても良い刺激になったし、その刺激はいつもと違う部分に働き、とてもパワーを貰えた。
 
帰りは渋谷に寄り、これまた密かにファンの近藤聡乃さんの原画を見にNADiff modernへ。
 
正直言うと、ここのところ結構参っていたのだけど、おかげで少し回復した。
好きなものに触れるのはやはり精神的に佳い栄養になる。以前も書いたのだけれど、そういった物でないと癒やすことの出来ない闇というのは確実にある。そしてそれは誰に対しても作用するものでない。人が作品を選び、作品も人を選んだり。タイミングに選ばれたり、偶然に選ばれたり。
 
流行りの話題をボタン一つでシェアして、何となく大勢が繋がっているような気がするけれどやはり自分の気持や悩みは簡単に誰かとシェア出来るものではない。
たまに甘やかしたり、叱ったりするにも自分がしっかり舵を握らないとね。

0506

気付かずに済んだ隙間

120506 / days / permalink

長男と実家に一泊。
 
帰る度に倉庫として使っている実家の自室の本を片付けているのだけど、その都度、時間の経過が執着を削ぎ落とし、様々なものに少しずつ未練が無くなっていく。
 
小説、漫画、下積み時代の仕事関係の本まで。結局100冊くらい処分した。
全ての本が思い出いっぱいと言う訳ではないが、開けば当時の空気が蘇り、後ろ髪を引かれてしまいそうで、全て無感情に処分した。
 
一番処分したかった かつて書いた戯曲の数々や、渾身の思いに溢れた文章たちは、今回も捨てられなかった。近づく事さえ出来なかった。
 
執着や未練は、見て見ぬ振りをしているだけで、結局何一つ削ぎ落とされてはいないのかもしれない。いつか上辺の不要品だけでなく、過去そのものが捨てられるようになるのだろうか。
 
120506

0503

後光

120503 / days / permalink

幾原さんにお誘いいただいて、J.A.シーザー様のコンサートへ。
 
120503
 
この間の奴婢訓を観に行ったとき、コンサート情報を得て、行きたいけど連休どうかな〜?と思っているうちに売り切れてしまっていたので、まさか座ってみれるとは思っていなかった上に、お誘いくださったのが幾原さんとは…!
という、始まる前からすでに卒倒しそうなイベント。
 
立ち見のお客さんもとても多く、異様な興奮に包まれての開演。
ウテナファンなら誰でもテンションの上がるあのイントロが鳴り響き、一曲目から「絶対運命黙示録」というスタート。
生歌での迫力とともに、幾原さんの隣で耳にすることになるとは思っていなかったので、鳥肌立ちっぱなし、感激で涙まで。
 
ウテナ使用楽曲以外も大好きだったので、一曲一曲がほんとうに素晴らしく、そのいずれもが一本のお芝居を見ているようで濃密で贅沢な空間。
 
左側から懐かしい思い出話を話している人がいたのでちらっと横を見たら、まさかの蘭妖子さん。
なんだか歴史の証人になれた様な、本当にかけがえのない時間でした。
 
「越後つついし親不知」「母恋しや珊瑚礁」など、生で聴ける日が来るとは思っていなかった名曲の数々に本当に震えっぱなし。
そしてラストの「山に上りて告げよ」は本当に圧巻!
折角なのでフジロックとか、でかいとこでブチかましてほしい!芝居好きは勿論、音楽好きに聞いてもらいたいような珠玉の名曲たち。今日やらなかった曲でも素晴らしいのは沢山あるので、また何かの機会に聞けたらいいなぁ…なんて。
 
終演後、楽屋にて直接お会い出来て嬉しかった。
その昔、万有引力のアンケートに「デザインやらせてほしい」というようなことを(生意気にも)書いたのですが、懺悔出来て良かった(笑)。
幾原さんの計らいで自己紹介出来たのも良い思い出。
 
本当に忘れられない一日になりました。
終演後、久しぶりに幾原さんとゆっくりお話し出来たのもこれまた嬉しい経験でした。
その人間らしさを目の当たりにすることは、やはり嬉しいもので。いつまでも神様を崇め奉っていてはいけないのだ。少しは役に立たねば、何の恩返しにもならないしね。

0420

クライマックス

120420 / days / permalink

自分の今まで作ったものを全て否定してしまいたくなる様な日。
それでも継続している仕事などは、過去の自分の作った“縛り”のなかで作業しなければならなかったりして悶々。
 
今までもこういう事は何度かあって、その度に、新しいステージに突入したんだな、とある程度好意的に受け止めるようにしていた。
しかし、何度もこういうブラッシュアップ(と思いたい)を繰り返すごとに自分が、一点突破する鋭さよりも、総合力でどうにかするバランス型に作り替えられて行っている気もする。
 
物事を俯瞰で見たり、大勢の人に伝わりやすいデザイン、ってのはプロならば喜ぶべき進化なのだけれども、
魂焦がして血肉を注いで、伝わる人が僅かといえども虜にする、少年の無垢な祈りの様な、少女の熱烈なラブレターの様な、そういうのが作れなくなってしまっているのではないかと、とても不安になる。
 
もっともっとリズムのように。自戒を込めて。

0407

フリーダム

120407 / days / permalink

長男の誕生日だったので、早起きしていちご狩りへ。
 
120407
 
まだ生後2ヶ月の次男を見てると、長男が本当に大きく成長した実感を日々感じている。
なかなか言葉話さず心配したり、トイレ上手く出来るようになるまでやきもきしたりもしたけれど、どうにか無事に大きくなってます。
 
そして気付かされる事や、教えられる事もしばし。
今後も健やかな成長を祈るばかり。

0406

シビれました!

120406 / days / permalink

ナムコさんより素敵なプレゼントを頂いてしまいました。
ピングドラム仕様のうまい棒とペンギンぬいぐるみ(1〜3号、3体セット!!)
 
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以前こちら用に「765」アイコン作った御礼などということで、送って下さったのです。でかい箱でドドン!ときてビックリしました。嬉しい悲鳴でございます。
 
そもそも「765」アイコンは、web担当者さまの素敵な仕事に敬意を払って、こちらとしても「御礼」のつもりで作ったのですが、さらにその御礼まで頂いてしまって恐縮です。担当さん、ありがとう。
 
ウェブもうまい棒も内省で作成されたとの事。作品をちゃんと観た上でポイントポイント、つぼを突く様な見事なデザインやパロディの数々でファンは勿論、スタッフも大満足の素敵なキャンペーンでした。
 
ピングドラムは本当に大勢の人達に愛されていて、関われた事が本当に誇らしいです。
 
うまい棒

ロケットニュース『輪るピングドラム』公式うまい棒を食べてみた / デザインが秀逸すぎる件

バザップ!「輪るピングドラム」とうまい棒が奇跡のコラボ、ノリノリすぎてとんでもないことに

0403

嵐と予感

120403 / days / permalink

嵐が近づく天候の中、銀座へ。
なんだかんだ毎年観に来てるTDC展や、G8での渋谷克彦展やgardian gardenなどいつものコース。
 
昨年、震災の精神的な影響で何かを観たい、というインプット欲が一時的に機能しなくなり、そうこう言ってるうちにピングドラムが始まったりで、なんだかこういう日常は久しぶりな感じ。
(実際はピングドラム作業中にも幾度かギャラリー巡りや展覧会などには出かけている。)
 
TDC受賞作はネットで知っていたし、大きな仕事のものばかりなのでたいていの作品は知っていた。
でも実物を見るのは初めて、というようなものもあり、そこで初めてデザイン意図を理解する、ということもしばし。
 
これは、結構肝に銘じないといけないことで、図案や文字情報が同じと言えど、画像で伝わるものは実物の持つものの数パーセントでしかないということ。
大きさや奥行き、手触りなどの質感、モニタや誌面でなく空間の中で見る、ということ。
舞台をテレビ中継してもたいていはつまらないように、空気が孕ませる情報、というのは本当に大事。
 
ググれば答え(らしきもの)が簡単に見つかるから、すぐに情報を一個のフォーマットに乗っけて受信してしまうけど、それが一側面しか映し出さない事を気をつけねば。
もっと街に出て、もっと色んなものを見て、もっと色んな人を知りたい。