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かがみのくず

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黒田育世の「あかりのともるかがみのくず」を観た。
 
始まってすぐに、そうだ、この人はこうなんだった。と、空気の濃密さに気圧される。
テーマでもある「お母さん」という入り口から、発見・葛藤・人生・輪廻・創造・共鳴など自己の内側に入り組んだ迷宮を、ひたすら過剰に何度も何度も冒険する。
ある意味で壮大すぎるテーマを、あますところなく多方面から過剰に取り組んでいた。
 
二時間を越える過酷なパフォーマンスは楽日だというのに、ものすごい緊張感に満ちていて、見ていてハラハラしてしまう。ダンサーたちは一度もまばたきをしていないのでは?と疑ってしまうほどの緊張感。
 
なんて、ちょっと尤もらしく書いてみたけど、やはり「凄かった」という一言が一番しっくり来る。
ただ、「凄かった」というのは良くも悪くも。こういった舞台は見るほうもある程度の資質が問われていて、誰が見ても楽しめるものでは決して無い。
「是非、見てごらん」と安易に他人に勧められないし、初めて見ようと思う人にはどうしても敷居が高いのも事実。
 
ちょっと話はそれてしまうけれど、F/T開催地に暮らすものとしては、F/Tのやりかたには多少の疑問を感じている。
こういうお祭りは、舞台好きには嬉しい限りではあるけれど、やっぱり客席の殆どは舞台ファン(しかもその多くは経験者)ばかりなんだよね。結構なお金を使って宣伝している割には、殆ど無駄だと感じる事のほうが多い。街中のフラッグや、立派な無料の冊子よりも、やることあるんじゃないかな?とも思う。
 
とはいえ、こういった舞台作品があるってことは知ってもらいたいし、F/Tやその他演劇祭などは大いにやるべきだと思っている。劇評とか嫌いだし、舞台を言語化出来るとも思っちゃいないけれど、ちょっと長く書いてみました。
 
舞台には漫画や映画などでは味わえない魅力が沢山ありますよ。