0922

15の頃

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学生時代にお世話になった先生の個展(佐々木和代展 – 残像 -)を観に銀座へ。
 
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その昔、15歳のどうしようもなかったクソガキが、興味本位で先生の汚い(失礼)アトリエを訪ねてから人生に色がついた。気がついたらその色は今、僕の血肉の全てになっているのだから感慨深い。
 
若い頃なら、「へぇ、芸術ってこういうもんなのか〜」と口開けて観ていただろうけど、さすがにこの歳になると同じ目線といかないまでも、ものを作る人間として、ある程度冷静に見る事が出来る。一作家の、作品の向こう側というか、そういう部分。
 
初めて門を叩いた頃の懐かしい話や、先生の若い頃のお話などもひとしきり。
記憶の鮮明さの前には時系列は関係ないから、つい錯覚してしまうけど、本当に時間は経過しているんだなぁ。
 
その後は、ggg、G8、ガーディアンガーデンといつものコース。今回はどれも大当たりの内容。
 
kamekurabook
 
特にG8の「Library – 亀倉雄策の本棚から」は、「亀倉氏が集めた国内外のデザイン、アート、写真、建築など1万冊の作品集・書籍の中から、数百点を厳選して初公開いたします。(フライヤーより、中略) 会場では実際に手にとってご覧いただけます。」という内容。
自分にとっては垂涎の的である雑誌(CreationやGRAPHIS、ルバリンADのAVANT-GARD、EROSなど)や画集などを実際に手に取ってみることが出来、シビレタ!
デザイン誌の雑誌特集などに何度も取り上げられ、その度に「自分はこれらのページをめくる機会はくるんだろうか?」と思っていた憧れの本や雑誌をゆっくり堪能。時間が幾らあっても足りない。
 
中には付箋を貼られている本などもあり、亀倉先生の息吹に触れたような感動も。
 
なんだかんだで自分はデザインのことが(その歴史や背景、業界のちょっと悪い部分なども含めて)好きなんだ。あの蔵書群に囲まれて凄くハッキリ認識出来た。そして、それもこれも、あの日、あの汚いアトリエのドアを叩いたからなんだ。